2026 Calendar sing,sing

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朝日や木漏れ日、窓から差し込む光など、
日常に降り注ぐ光を写真とグラフィックで表現したカレンダー。
岩永和也 / Grandslam

アートディレクター / グラフィックデザイナー長崎県南島原市生まれ。多摩美術大学グラフィックデザイン科卒。2008年株式会社DRAFT入社。2018年ドラフト退社後、2018年より株式会社グランドスラムに参加。企業のブランディング、CI、VI、商品パッケージ、エディトリアル、広告などグラフィックデザインを軸に活動。JAGDA会員。

岩永和也 / Grandslam
流れる季節の中で差し込む光は歌をうたうように揺らぎ、
音色を奏でるように輝く。
その一瞬一瞬を切り取ったカレンダーです。
風に揺れる草木が影を落とし、陽は注がれる。
そこにまるで光が差しているような心地がするカレンダーです。
まるで騙し絵のようにカレンダーに差し込む光をお楽しみください。
今回、第二弾となった「sing,sing」ですね。

はい、前回は、窓からの光と風というふうに、シチュエーションを絞ったのですが、今回はそこを一度絞らずに、もうちょっと広げていろんな場所のいい光を切り取ってみました。月ごとの色を感じてもいいかなと思ってカラフルにして、前回とはまたちょっと違う印象になったと思います

岩永さんにとってカレンダーを写真で表現するというのはどういう意味でしょうか。

これまでのD-BROSのプロダクトで写真を使ったものもいくつかありますが、自然の光を取り込むということに何か新鮮さを感じるというか

2025年の第一弾の「sing,sing」を発売して、光が綺麗だとうれしい反響がありましたね。

写真自体はそんなに得意じゃないですけど、僕はどちらかというと、物というより全体の空気感を撮りたいというタイプで。それがうまくハマった月は、心地がいいと感じてもらえたのかなと思います

実際に、写真を撮るところを見させてもらいましたが、同じ写真は二度と撮れなかったですよね。同じ場所で同じ時間でも、光が刻々と変化するので。本当にその時にしかない光をおさめている素敵なカレンダーだと思います。

そうですね。今だっていうのは撮ってみないとわからないんですが、そういう“些細な気付き”を撮ってるみたいな感じでした

今回は写真とグラフィックを掛け合わせてますよね。

そこは今回大きく変わりました。最初は写真の中に、赤が印象的な手すりを入れて撮ったり、どちらかと言うと写真としてグラフィカルに見える方向性を探してたんです。でも、それはちょっと違うとなって、写真とグラフィックを掛け合わせた面白い方向になったなと思っています

よく岩永さんは「僕は写真が下手なんで」と言いますが、どうしてそう思うんですか？

自分で撮ると、実際に目で見てる方がやっぱりよく見えるんです。カメラマンさんが撮ると、この場所がこう映るんだと驚くことがあるじゃないですか。そういう技術的に足りていないところがあるんですけど、でもそのまだ自分が習得できないところが意外とよかったりするのかなと今は思います。できないから、もがいて偶然の産物を拾うみたいな。グラフィックに落とし込む時はもう長年やってるので、よく宮田さん（宮田識：D-BROSクリエイティブディレクター）が言う『デザインするな』っていうのを、無意識にコントロールしてデザインしちゃってる時があるので

そうですね。普通はアートディレクターとカメラマンで役割分担をしているところを、このカレンダーでは岩永さんが両方担っているのが特徴ですね。

はい。そういう意味で言うと、全体の構成を考えて、グラフィック的には『ここが赤がいいな』と思っても、当たり前ですが、写真は撮ったら簡単には変えられないのが難しかったです

D-BROSのカレンダーを作って４作目となりますが、カレンダーを作るということは岩永さんにとってどういうことですか？

うーん、僕は、そもそもカレンダーというものが、数字に追われている感じがしてちょっと苦手なんです。だから、そういうカレンダーじゃないものを作るという試行錯誤をしていて、徐々にその理想に近づいているような感じがします。このカレンダーを作っていて、『この光はいいな』と思った時がすごく楽しく感じられて。購入してくれた方も、このカレンダーを使って、時間にとらわれず自分を信じて生きてほしいと思っています
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