
季節を感じることは豊かなこと
2018年から作り始めた二十四節気カレンダーは2022年版で5年目を迎えます。このカレンダーにはD-BROSのクリエイティブディレクター宮田識の考えが詰まっています。
宮田「季節と自分自身がちゃんと付き合うと、すごく面白いんだよ。その時期、その時期になったら用意するものがあってちょっと出す。例えば、1月7日に七草粥を食べたり、冬至に柚子湯に入ったり。そんなことが当たり前にできるようになったら楽しいよ。そのベースになるのがこのカレンダーだと思えば、デザインが楽しくなるんじゃないか?」
このカレンダーをデザインした小山麻子さんに向けた言葉です。小山さんは2022年版で3年連続「二十四節気カレンダー」のデザインを手がけています。2021年版は、シンプルに二十四節気という季節の流れを感じてほしいとデザインし、2022年版のデザインを始める時、もうちょっとたくさんの情報を入れようとなったのはこうしたデザイン会議からでした。
▼2021年版の「二十四節氣カレンダー」シンプルさを追求したデザイン
宮田「今の人は、木々の名前も知らないし、鳥がいつ頃飛んでいつ頃帰っていくのかも知らない。季節も気にしない。そんな風に何も知らないうちに時代が過ぎていってしまって、そこには違う鳥がいたはずなんだけど……、ということに気づかない。本当はそういうことを確認しながら生きることで表現っていうのは生まれてくると思うんだよね。でも、世の中には生き生きワクワクしたものがいっぱいあるよ。
風神雷神もそうなんだけど、雷を起こしたり、嵐を起こしたりしているのは神様だって昔の人は例えたんでしょう。単純に嵐が起きてるじゃなくて、自然の中で何かが起きているっていう、そういう日本の考え方っていいよなって思うんだよね。同じような感じで、季節が変わっていくというのはとてもいいことなので、それを感じるものにしようよ」
▼2022年版の進化した「二十四節気カレンダー」(季節の情報をたくさん織り交ぜた。イラストも文字もすべてデザイナーの小山さんの手描きによるもの)

こんな風に2022年の「二十四節気カレンダー」の方向性は決まりました。日本の自然の豊かさを感じられるものにするために、何度となくデザインの検討をして、季節の移り変わりや、季節の行事などを楽しんでもらえるものにしています。みなさんも生活の中に“季節”を取り入れて豊かな暮らしにしてみてはいかがですか。
D-BROS「二十四節氣カレンダー」はこちらからご購入いただけます
text:Jina Lee